目隠しフェンスは、外構計画の中でも満足度を大きく左右する重要な要素です。設置の目的はプライバシーの確保ですが、高さの設定ひとつで、安心感・開放感・デザイン性・コストまで大きく変わります。
住宅が密集する現代では、道路からの視線、隣地からの視線など、想定すべき視線はさまざまです。そのため、どこからの視線を遮りたいのかを整理しないまま高さを決めてしまうと、「まだ見える」「圧迫感が強すぎる」といった後悔につながります。
目隠しフェンスは単なる境界材ではなく、暮らしの質を整える設備です。本記事では高さ設定の考え方から商品選び、ブロックとの組み合わせまで、実務的な視点で解説していきます。

目隠しに必須の高さは?
目隠しフェンスの高さを決める際の基準は「人の目線」です。成人の目線はおよそ1.6m前後とされており、道路や隣地と敷地が同じ高さであれば1.8m程度あると安心感が高まります。ただし、敷地が道路や隣地より低い場合はさらに高い位置から見下ろされるため、同じ高さでも効果は変わります。
また、テラスやウッドデッキがある場合は床の高さも重要です。地面から40cm上がったデッキであれば、実質的に視線もその分高くなります。つまり「フェンス単体の高さ」ではなく「地盤+床+フェンス」の合計で考える必要があります。
一方で、高くすればするほど圧迫感や風荷重の問題が生じます。特に2.0mを超える高さでは、柱ピッチや基礎強度の検討が不可欠です。完全に隠すのか、シルエットをぼかす程度にするのかによっても適正高さは変わります。まずは目的を明確にすることが、失敗しない第一歩です。
フェンスの選び方
高さ計画と同時に検討すべきなのがフェンスの種類です。現在主流なのはアルミ形材フェンスで、耐久性とメンテナンス性に優れています。例えば、三協アルミのレジリアやLIXILの「フェンスAB」は高さバリエーションが豊富で、格子形状により目隠し率も選択可能なシリーズです。
また、木調デザインを求めるなら三協アルミの「シャトレナII」のようなタイプも人気があります。デザイン性と目隠し性能のバランスが取りやすい点が特徴です。なお、木調には道路や隣地側からのみ木調の「片面木調」と敷地内側も木調の「両面木調」がありご予算に合わせて選択可能です。
完全目隠しタイプは安心感がある反面、風の影響を受けやすくなります。ルーバータイプやスリット入りタイプは風を逃がしながら視線を遮る構造になっており、高さがある場合には特に有効です。
フェンスは高さのみではなく「目隠し率」「デザイン」「価格」を総合的に見て選びましょう。
ブロックと塀用or多段フェンス
目隠しフェンスは、コンクリートブロックと組み合わせて施工することも可能です。例えば、ブロックを3〜5段(約60〜100cm)積み、その上にフェンスを設置する方法です。この場合、フェンス本体を低めに抑えながらも、全体として十分な高さを確保できます。
ブロックを使うメリットは、足元からの視線を確実に遮れることと、構造的な安定性が高まる点です。また、多少の高低差の処理や勾配地への設置も可能になります。
一方で、高く積みすぎると法律上の制限や安全基準に注意が必要になります。特に控え壁や鉄筋の仕様は基準に沿った計画が不可欠です。

目隠しの目安はずばり1.8m以上!
目隠しフェンスの高さは、「なんとなく」で決めてはいけません。道路との高低差、隣地との距離、遮りたい視線の方向など、複数の要素を整理することで適正高さが見えてきます。
高すぎれば圧迫感や構造負担が増し、低すぎれば目的を果たせません。大切なのは、必要な場所に必要な高さを確保することです。場合によっては部分的に高さを変える設計も有効です。
商品選びやブロックとの併用も含めて総合的に計画することで、見た目と機能を両立した外構が実現します。目隠しフェンスは暮らしの快適さを守る大切な設備です。だからこそ、高さは慎重に、そして計画的に決めていきましょう。

